「安岡章太郎展 ―〈私〉から〈歴史〉へ」
観覧料: 一般500円※長寿者手帳等お持ちの方・高校生以下は無料
※天皇陛下御在位三十年を慶祝して2月24日は観覧料無料。
安岡章太郎(1920~2013)が亡くなって6年が経ちました。本展では、その生涯と文学の軌跡をたどります。
安岡が作家を志した20歳のころ、日本はすでに戦時下でした。戦中戦後の長い混乱を経た1951年(昭和26年)、安岡は「三田文学」に「ガラスの靴」を発表し、世の注目を集めます。以後、芥川賞受賞作「悪い仲間」「陰気な愉しみ」、母の死を題材として高い評価を得た「海辺の光景」などの小説のほか、ユーモアあふれるエッセイでも読者を魅了し、〈第三の新人〉の旗手として活躍しました。
後年はその眼を過去へと向け、時代と人間の関わりを、緻密な検証に深い洞察を加えて描いた作品を執筆。特に父方の祖先の数奇な運命を辿った「流離譚」は、歴史のうねりの中に〈私〉の根源を探る「自己確認」の試みが豊かに実を結んだ大作です。
本展では、生涯〈学校と軍隊と病院〉に象徴される近代社会における抑圧や束縛を嫌い、“劣等生” “ナマケモノ ”を自称した小説家の実像を探りながら、幅広い創作スタイルと巧みな描写に支えられた安岡文学の魅力を紹介します。
また、父母の故郷高知をどのように見ていたか、高知の歴史を背景に安岡作品を通して検証します。
関連イベント
- 記念講演会「父の思い出」2019年2月10日(日)14:00~
- ワークショップ バレンタイン企画2019年2月3日(日)14:00~
- 文学散歩「安岡章太郎ゆかりの地を訪ねる」~高知市浦戸・香南市山北周辺~2019年2月24日(日)9:00~16:00 ※道路状況により時間変更等の可能性があります。
- 文学散歩「安岡章太郎ゆかりの地を訪ねる」~高知市内編~2019年3月10日(日) 13:00~16:00
- クイズ「安岡章太郎さんを知ろう。安岡さんてどんな人?」2019年2月2日(土)、3月2日(土)・3日(日)・24日(日)各日10:00~16:00
- 朗読の会「「安岡章太郎ー〈私〉から〈歴史〉へ」安岡章太郎作品を読む」2019年2月16日(土)14:00~
- 展示解説会期中の毎週土曜日13時30分~(30分程度) ※1月26日はお休みです。