毎年、この時期は自分事だろうと他人事だろうと、なんだか落ち着かない季節です。
この季節になると、学校で習った杜甫の「春望」「国破れて山河あり」と、宮沢賢治「春と修羅」の「四月の気層のひかりの底を/唾しはぎしりゆききする/おれはひとりの修羅なのだ」という一節をふと思い出してしまいます。
人の世のこと、私の心をまったく無視して、どんどん進みゆく春という季節は、昔から人の心を置いてけぼりにするところがあるのかもしれないなぁと思ってみたりします。
おかげさまで「犬、猫、作家。~作家とペットの素敵な関係~」は3月20日に無事会期終了となりました。ちょっと近寄り難く感じる作家さんも、ペットと一緒にいる姿を見ると、ぐっと親しみがわきました。お客様にも参加していただくコーナーも写真がたくさん集まり、愛情あふれるコメントはどれもほほえましいものばかりでした!
御世話になりました関係各所の皆様、ご来場頂きました皆様、ありがとうございました!
終わってしまうと思うと、寂しい気持ちになりますね。
私はこの展覧会の会期中、ご覧の通り工作魂が炸裂して、展覧会の準備で猫耳やしっぽを裁縫したり、素焼ぬりえ、プラバン、といった工作イベントを発端に、家ではアクリルたわしを編み、ガーゼのマスクをミシンで作り、充実した手芸(?)期間でした。
さて、次は29年度の企画展「没後20年 司馬遼太郎展ー21世紀“未来の街角”で」が4月1日から始まります。
新しい年度が始まり、新しい日々に身をおくと、今度は高浜虚子の「春風や闘志抱きて丘に立つ」を思い出します。
なんだかんだと気持ちも新たになると、やる気が出るもので、現金なやつだなと自分でも思います。(真)