11月12日(日)、第20回児童生徒文学作品朗読コンクール県審査が開催されました。
8月に三会場で行われた地区審査の申込者44校139人から、県審査に選出された24名の児童生徒の皆さんが、豊かな朗読をしてくださいました。毎年の事ながら、聞きごたえのある朗読ばかりで、審査委員の先生方もさぞかし悩まれたのではないでしょうか…!
今年は朗読コンクール20周年の節目の年で、永年朗コンに取り組んでくださった学校に「学校賞」をお送りしました!今回受賞されたのは、ほぼ毎年出続けてくださっている学校ばかり。継続して取り組んでくださることが、なんと有難いことでしょうか。学校と保護者の皆様、出場してくださる生徒の皆様、本当にありがとうございます。
特別審査委員には高知県出身の絵本作家、西村繁男先生をお迎えし、記念講演会「人と出会って絵本が生まれる」を開催しました。子どもの頃は恥ずかしがり屋で、絵をかくのが好きな子どもだったとおっしゃる西村先生。同じく高知出身の田島征三さんと出会い、「絵本」は読み継がれる、色々なことができるという可能性に気づき、絵本作家を志すようになられたそうです。高知の皆さんには馴染み深い『にちよういち』は、実際に日曜市に出かけ、スケッチやメモをしながら、アンテナに引っかかったものをたくさんストックして、絵の中に描いていったそうです。「誕生日のおんちゃん」(いついっても「今日はおらの誕生日やき、まけちゃお!(誕生日なので、おまけしてあげよう!)」というおじさん)のお話はいかにも高知の街路市らしいお話でした。編集の方や広島の語り部の方との出会いがきっかけで、『やこうれっしゃ』『絵で見る 日本の歴史』『絵で読む 広島の原爆』という名作絵本ができたお話など、とても興味深く、どのように絵本が生まれていくのか拝聴し、改めて絵本の素晴らしさを痛感しました。
表彰式の後にはサイン会も快く応じていただき、先生には慌しい一日になられた事と存じますが、嬉しそうに絵本を抱えて帰る子どもたちの笑顔はこちらの心まで温かくなりました。
20年の節目を迎えた朗読コンクール、これからも高知の子どもの「声」の表現の場として、続けていきたいです。
(眞)