17世紀の土佐では南学の流動の中で、大高坂芝山(しざん)・黒岩慈庵・谷秦山(じんざん)らがすぐれた漢詩を残したが、なかでも秦山は、気概に富む堂々たる詩を詠じた。
18世紀には、画家的視野で脱俗の境地を詠んだ中山高陽、謡曲・神儒の学にわたる戸部愿山(げんざん)、秦山の流れをひき和歌の道に秀でた谷真潮、愿山の弟子で孤独清貧の野見嶺南などを輩出し、18世紀末から19世紀には、北原秦里(しんり)・日根野鏡水・僧月暁(げっきょう)、森田梅かん(ばいかん・かんは石偏に間)など、生気あふれる漢詩人たちがあらわれている。
谷秦山(たにじんざん)
谷真潮(たにましお)
中山高陽(なかやまこうよう)
北原秦里(きたはらしんり)
日根野鏡水(ひねのきょうすい)
森田梅かん(もりたばいかん)
山内容堂(やまうちようどう)
今村楽(いまむらたぬし)
鹿持雅澄(かもちまさずみ)