秋のイベントといえば、最近では日本でもハロウィンが浸透しはじめていますね。わたしの住んでいる町内でも、子どもたちに楽しんでもらおうと、さまざまなコスチュームに身を包んだ子どもたちの「トリック オア トリート(お菓子をくれないといたずらするぞ)!」の元気な声と交換に、各家庭で用意したお菓子を配りました。
しかし、ドイツではハロウィンよりも11月11日の「St. Martin(ザンクト・マーティン)の日」をお祝いする方のほうが多いそうです。紀元後4世紀の昔、凍りつくような寒さのある日、破れた服を着た貧しい物乞いに、自分の着ていたマントを剣で半分に切って与えたという逸話を持つ、慈悲深い修道僧のマーティンを祝うお祭りです。その日、子どもたちは行列を作り、ランタンを持って、歌を歌いながら商店や家を渡り歩き、お菓子をもらうのだそう。ドイツの友人は例年、寒い中歩いてきた子どもたちのために、手作りクッキーに加えて温かいココアも振る舞っていると教えてくれました。子どもたちを想う気持ちは日本でもドイツでも同じなのですね。
さて、お菓子といえば、文学館で開催中の企画展「『ふしぎ駄菓子屋 銭天堂』へようこそ」の開催期間が11月14日(日)までと、残り少なくなりました。当館ミュージアムショップでは、ぬいぐるみや文房具などの銭天堂グッズも販売していますので、ご来館の際は、ぜひショップものぞいてみてください。職員一同、みなさまのお越しをお待ちしております。 (あ)