大阪府堺市生まれ。画家・絵本作家。田島征三は双子の弟。型絵染とシルクスクリーンによる作品を次々に発表。『祇園祭』と『てんにのぼったなまず』で二度の世界絵本原画展金牌賞を受賞。生命力にあふれ、人間の本質に迫る作品の数々は、世代を超えて多くの読者に親しまれている。
1940(昭和15) 大阪府堺市で生まれる。敗戦後、父の郷里である高知県吾川郡西分村(後に芳原村、現・高知市春野町)に移住。後、高知市内に引っ越す。 |
1958(昭和33) 高校3年生の時、高校の美術教師だった前衛美術家・高崎元尚が教えてくれた福沢一郎展を見て感動し、小さなスケッチブックに模写、高崎から「似ていないところが面白いね」と評価される。 |
1965(昭和40) 京都市立美術大学専攻科(現・京都市立芸術大学大学院)修了。第32回日本版画協会展(東京都美術館)入選。現在、日本版画協会会員。 |
1973(昭和48) 進行性筋萎縮症と闘いながら制作を続ける大阪芸術大学講師時代の教え子、高畑正の生き様に大きな衝撃を受け、講師辞職のきっかけとなる。後に、高畑正著・田島征彦編著により『高畑正遺作集 絵筆にかけた青春』を刊行する。 |
1975(昭和50) 京都府八木町に移転、丹波に制作の拠点を移し、農作業をしながら創作を続ける。「陽気な小作人」で第9回京都洋画版画新人賞受賞。 |
1976(昭和51) 初の絵本『祇園祭』を刊行し、第6回世界絵本原画ビエンナーレ展(チェコスロバキア)金牌賞を受賞する。 |
1979(昭和54) 前年に刊行した『じごくのそうべえ』で第1回絵本にっぽん賞受賞。初のエッセイ集『くちたんばのんのんき-口丹波呑呑記』を出版する。 |
1995(平成7) 自伝的画集『憤染記』刊行。5年後、住み慣れた京都を離れ淡路島へ移住。 |
2015(平成27) 前年に刊行した『ふしぎなともだち』で第20回日本絵本賞大賞受賞。 |
2020(令和2) 敗戦直後に起きた海難事故から、少年の命の再生をテーマにした絵本『せきれい丸』刊行。 |
(おもな作品)
絵本『じごくのそうべえ』
『あつおのぼうけん』(吉村敬子と共著)
『ととんみーときじむなー』
『みみずのかんたろう』
『てっぽうをもったキジムナー』
『ふしぎなともだち』
『のら犬ボン』
『やんばるの少年』
エッセイ集『くちたんばのんのんき-口丹波呑呑記』
自伝的画集『憤染記』