今春、映画監督の濱口竜介氏が、村上春樹原作の「ドライブ・マイ・カー」で第９４回米アカデミー賞の国際長編映画賞を受賞し、高知県内でも喜ぶ声があがっています。濱口監督は幼い頃に高知市二葉町の祖父母の家を訪れるなど、高知県とも深い縁があります。
その祖父である洋画家・教育者の濱口喬夫は自然を愛し、人柄にも似た端正な画風で知られました。喬夫の叔母である寛子は寺田寅彦の二番目の妻であったため、寺田家に出入りして寅彦とバイオリンやチェロの合奏をし、絵画論を交わすなど大きな影響を受けました。師である藤島武二への紹介も寅彦によるものと言われています。
当館では、濱口監督の受賞を記念し、油彩・水彩等含めて14点所蔵している濱口喬夫の絵画を特別に展示します。

会期：令和4（2022）年4月23日（土）～5月8日（日）　
　　　午前9時～午後5時（入館は午後4時30分まで）
場所：高知県立文学館　2階寺田寅彦記念室
観覧料：370円（常設展のみのチケット）もしくは
              500円（常設展＋同時開催中の企画展「花を愛する人の物語～My Secret Garden～」を閲覧可能なチケット）
　高校生以下無料　20名以上の団体は2割引　
展示予定作品：
「伊吹山への道」（油彩）
「雪やなぎ筆山」（油彩）
「海防仏人街　華僑の霊祠」（水彩）
「英軍の俘虜収容所の炊事場」（1946　スケッチ）
「父の肖像」（油彩）
など