長岡郡吉野村(現・本山町)生まれ。作家。結核療養中に短歌や小説を書き始め、以来一貫して、人が生きるとはどういうことか、時代や社会の問題にまで迫り描写した。女性の豊かな情感と社会的視点は高く評価されている。
1912(大正元) 高知県長岡郡吉野村寺家(現・本山町寺家)に生まれる。 |
1930(昭和5) 通っていた高知県女子師範学校の教室で喀血し入院。 退院後、吉野村の自宅で10年近い療養生活を送る。 |
1938(昭和13) 「祝出征」が同年上半期の芥川賞候補となる。 |
1941(昭和16) 創作に専念するために単身上京する。 |
1944(昭和19) 高知県立図書館で「野中婉」の書簡に出会う。 |
1957(昭和32) 「ストマイつんぼ」で女流文学者賞受賞。 |
1960(昭和35) 『婉という女』で毎日出版文化賞・野間文芸賞受賞。 昭和46年に、映画化(今井正監督)。 |
1990(平成2) 『息にわがする』刊。勲三等瑞宝章を受章。 翌年11月、郷里本山町に大原富枝文学館が開館。 |
1998(平成10) 日本芸術院賞・恩賜賞受賞。 |
2000(平成12) 1月27日、心不全のため東京で死去。87歳(満)。 |
<おもな著作>
『ストマイつんぼ』
『婉という女』
『建礼門院右京大夫』
『アブラハムの幕舎』
『吉野川』