高知県立文学館

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文学館ニュース
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【作家紹介】タカクラ・テル

2016.10.25
  • タカクラ・テル

高岡郡口神川(現・四万十町)生まれ。作家。哲学者土田杏村が提唱した「自由大学」に共鳴、長野県上田市と深い関わりを持つ。殊に『箱根用水』(当初『ハコネ用水』)は、長年の調査研究を経、文学の可能性に迫った国民文学の代表傑作といわれた。

1891(明治24)
高知県高岡郡口神川(くちごうのかわ)(現・四万十町)に生まれる。後、幡多郡七郷村浮鞭(ななさとむらうきぶち)(現・黒潮町)に定住。
1916(大正5)
京都帝国大学英文科を卒業。在学中は主任教授上田敏の指導を受ける。京大法科・国際私法研究室嘱託となり、約6年間勤める。この間、戯曲「砂丘」を雑誌「改造」に発表。文壇に認められる。
1921(大正10)
京大嘱託を辞め、作家として独立。父の急死で急ぎ帰郷する。故郷で長編小説「蒼空」を執筆。
1922(大正11)
長野県上田市の自由大学で「文学論」を講義、人気を博す。
1926(大正15)
自伝的長編小説『阪』刊。翌年より、長編小説「高瀬川」を都新聞に連載する。
1939(昭和14)
『大原幽学』刊。革命的ローマ字運動事件で逮捕、釈放。
1950(昭和25)
参議院議員選挙に共産党中央委員として当選するも、マッカーサーの指令により日本共産党中央委員24人が公職追放、参議院議員を失格。
1951(昭和26)
長編小説『ハコネ用水』(後に『箱根用水』)刊。翌年映画化。約8年間にわたり中国とソ連へ亡命。
1960(昭和35)
幸徳秋水刑死50年祭・勤評闘争応援等で高知県へ。
1986(昭和61)
4月2日、東京昭島の病院で死去。94歳(満)。

<おもな著作>
「波の音」
『阪』
『高瀬川』
『大原幽学』
『箱根用水』
戯曲『三部曲女人焚殺』
随筆『ミソ・クソその他』

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