「宮尾文学の世界」室で展示している宮尾登美子愛用の着物を入れ替えました。
今回展示しているのは、直木賞決定の日の着物。
1979年1月19日午後8時半、第80回直木賞受賞の連絡を受けた宮尾さんは、この菊の花の絞り模様の着物を着て、記者会見に臨みました。
審査員の一人、作家・城山三郎は受賞作の『一絃の琴』について、「息の長い文章による語り。たくましい筆力で、ひきこまれた。作者が打ちこんでいるせいであろう。琴を聞きたい、いや琴の音が聞えてくるような、感動があった。(中略)重く読みづらいという声もあったが、わたしには、薪の山が消えかけてはまた華やいだ炎を上げるという感じが続き、一気に読むことができた。」と高く評価しています。
ただいま、「宮尾文学の世界」室では「宮尾登美子の軌跡~宮尾文学の女性たち~」を開催中です。
宮尾さん愛用の一絃琴も展示していますので、ぜひご覧ください。