東京都生まれ。土佐に関する二作品は、いずれも時代に先行して散った若者を主人公にしており、歴史小説として評価が高い。大岡は取材のために度々来高し、史跡やゆかりの地を訪ねるとともに、史実、資料などの綿密な調査を行っている。
【本について】 初出:「中央公論文芸特集」1984(昭和59)年秋季号(10月)~1988(昭和63)年冬季号(12月)、(除1986(昭和61)年冬季号) 単行本:『堺港攘夷始末』中央公論社より1989(平成元)年12
【解説】 草稿には「天誅」というタイトルが記されていますが、内容は同名の短編ではなく、長編『天誅組』の一節です。 『天誅組』は、土佐藩を脱藩した吉村虎太郎をはじめとする攘夷派浪士らの天誅組を書いた作品で、「産経新聞」朝刊
先日、当館に大岡昇平書簡が14通寄贈されました! この書簡は、土佐藩が関わった堺事件を題材とした小説『堺港攘夷始末』を 大岡が執筆する少し前から、高知県の郷土史家とやりとりされたものです。 『堺港攘夷始末』は、森鷗外の小